ポパイは飲食店なので、挨拶がきちんとできないといけません。おかげさまで、当店のサービスを気に入ってくれているお客様もいらっしゃいますが、私はまだまだポパイの挨拶は改善していかないといけないと思っています。
私はポパイの挨拶を2点反省しています。
ひとつは「元気な挨拶」、もうひとつは「調理場スタッフの挨拶」です。
「元気な挨拶」にも色々あるでしょう。ただ大声をだせばいいというものではありません。特にポパイは女の子が多いので、怒鳴り声のような挨拶はお店に似合いません。人にはそれぞれ、個性があり持ち味があります。その人の個性でいいので、ただ相手に伝わる声量で、相手の方の胸に「いらっしゃいませ」といえれば、それでOKだと思います。でも、これが簡単なようでなかなか難しい。それぞれのスタッフは自分では声を出してるつもりなのです。でも「自分ではそういうつもり」じゃ足りなくて、大切なことは「相手がどう受け止めてくれているか」です。
それから忙しいときの対応もまだ未熟です。自分たちの切り口で「今は一生懸命やっているから!」と挨拶を粗雑にしていいはずがありません。私達からすれば、数あるお客様のなかのお一人かもしれなくても、お客様はその日その時にいらしてくれたオンリーワンの存在なのです。お客様お一人お一人に、満足していただけるサービスを提供できることを目指さないといけません。
「調理場スタッフの挨拶」。調理場は配膳口こそあれ、基本的にお客様から見えないところであり、スタッフにとってもお客様が見えないところです。そしてとても忙しいところです。ともすると調理場スタッフは、お客間の来店を察しても料理に集中して挨拶を省くことがあります。当事者にすれば意味があるのかどうかわからず省略してしまうのですが、これはいけないことです。もしお客様の立場にたったとき、来店してサービススタッフはもちろん、奥の調理場からも一斉に「いらっしゃいませ」という声が響いてきたらどれほど嬉しいことでしょう。お客様は自分がこのお店に迎えられているという実感をそこでできると思うのです。
それに挨拶は調理場のチームワークにも影響を与えます。今のポパイスタッフは仕事になれているので、ともすると声がけすることもなく、それぞれに黙々と作業できてしまいます。でも忙しい最中のそういう状況は、思い込みや勘違いによる失敗を招き、察しあうのに気疲れしてしまいます。職場を不安なものにしてしまいます。じゃあ職場の声かけを徹底しようと、働きかけてもいちいちは決められません。そこで日頃からお客様への挨拶を徹底すると、仲間内の声のかけあいにスタッフの意識が慣れて、仕事上の声かけもスムーズにできるようになるのです。
ただし調理場は騒々しいので、本当に来店に気づかず挨拶できない場合がございました。今回はそれを解消するためにセンサーを玄関に取付て、調理場にはチャイムをつけました。これで料理に没頭していても玄関の様子がわかります。
でも一番の課題は、これを書いてる自分の挨拶だったりします。人に要求するのは簡単ですが、じゃあ自分はそういう挨拶ができているかというと・・・身をもって範を示す、いい挑戦になります。