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2006年12月17日

言葉

昨日の大堰川青空カーニバルのお話の続き。私なりに会社の商品を売るのに一生懸命でした。当たり前のことですが、やはり一つ一つあらためて勉強になります。

 試食を提供しながら、お客様と対面で会話しながら販売していました。クリスマス前、正月前ということもあって比較的好調でした。
 と、ある女性のお客様が私の話を真剣に聞いてくれています。そして食べ方や商品内容について、いろんなことを細かくきいてくるのです。私は私なりに、これはこういう料理で、こう食べると美味しいんです、と説明しました。その方はウンウンと頷きながら、ジッと商品をみつめています。私はそのお客様が、あんまり細かく聞いてきていたので、購入をためらっているのだと勘違いしてしまいました。
 そこで失言してしまったのです。私は、「本当に美味しいんですよ。騙されたと思って一度買ってみてください。」と声をかけたのです。一般店頭ではよく使われている言葉です。スラッと口から出てしまいました。
 その方は吹き出して、私の言葉を遮り「そんなことはわかってるわよ」と、身の上を明かしてくれました。実は農場の若手社員のお母さんだったのです。先方は笑っていましたが、私はさーっと血の気が引きました。私は売ろうという思いが先行しすぎて、農場でどういう思いで生産しているかを語っていませんでいした。しかも「騙されたと思って買ってみて」などと、生産者を預かる者として間違ったことを語ってしまいました。
 すぐにお詫びし、また日頃の御礼を伝えさせていただきました。私は飲食店主であったり、商人でもあるけれど、生産者でもある。かつてはカメレオンのように使い分けるのが優秀だと思った時期もあったけれど、そんなものは社会には通用しないことを今はわかってるつもりでした。自分の軸足をしっかり持ってないといけない。そのためにも、もっと色んな場面にでて現場で自分を鍛えてないといけないなぁと反省しました。

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